風に寄せてうたへる春のうた [音楽]
先日、ソプラノとピアノの小さなコンサートに行きました。
場所はライブハウス。普段はジャズ・バーで、週末にジャズ・ライブをしているところです。季節ごとに一度くらいの頻度で、クラシックの演奏も企画しているようです。
曲は 春 にちなんだ 花の歌 を中心に ピアノのソロも入れて、17曲!
盛りだくさんでした。
プログラム
1.小さな春への前奏曲 (P) 吉松 隆
2.さくら さくら 日本古謡
3.さくら横ちょう 中田喜直
4.花のまち 団 伊久磨
5.シャブリエ風に(歌劇「ファウスト」のアリアによる)(P) ラベル
6.Le violette A.スカルラッティ
7.Intorno all’idol mio M.A.チェスティ
8.Qual forfalletta amante D.スカルラッティ
9.L’Alouette~song by Glinka~ (P) バラキエフ編曲
10.優しき風のロンド (P) 吉松 隆
11.美しき五月に R.シューマン
12.君は花のよう R.シューマン
13.セレナード R.シュトラウス
14.亜麻色の髪の乙女 (P) C.トビュッシー
15.風に映る影 (P) O.メシアン
16.風に寄せてうたへる春のうた 山田耕筰
Ⅰ 青き臥所をわれ飾る
Ⅱ 君がため織る綾錦
Ⅲ 光にふるひ、日に舞へる
Ⅳ たたえよ、しらべよ、歌ひつれよ
17.歌に生き、恋に生き(「トスカ」より) G.プッチーニ
アンコール: からたちの花 山田耕筰
すごいですねぇ。ソプラノの方は東京G大、大学院も修了されています。毎日学生コンクールで2位。日本歌曲コンクール入選もされているようです。安定した技術 と がならない歌い方 で、一曲一曲とても丁寧に歌っていらっしゃいました、素晴らしかったです。こういうレベルの演奏をワイン片手にジャズクラブで 聴けたのは嬉しい企画でした。
それで、お恥ずかしいのですが、今回メインの三木露風作詞、山田耕筰作曲の「風に寄せてうたへる春のうた」 私、初めて聴いたのです。日本歌曲のすばらしさに改めて心打たれました。歌詞も品があって、ロマンティックで、美しい日本語ですね。
Ⅰ
青き臥所をわれ飾る。 春の戀ぐさ種々の花をつくして、
また君がため白地なす 祝ひの風の素絹もて、
熱き日光を避けまつらむ。
Ⅱ
君がため織る綾錦、春の被衣の戀ごろも
眞昼となれば妙に投ぐあはれ床しき 風の梭。
Ⅲ
光にふるひ 日に舞へる 汝が吹く笛の調べこそ
戀するものの心にか、 熱き涙とあこがれと 風はさあらぬ 節まはし。
Ⅳ
たたへよ、しらべよ、歌ひつれよ、 春ぞ来ぬると風の群、
たたへよ、しらべよ、歌ひつれよ、 げににぎはへる戀幸を。
まことの幸を。
ピアノ曲も私のお気に入りの吉松 隆 さんの曲が入っていたりして、嬉しい選曲でした。メシアンも素晴らしかったし。
オードブルとグラスワインがついて、3.000円のコンサート。
ちょっと得した気分の夜でした♪